”Bean to Bar” って知ってる?

今や海外だけでなく、日本でも話題のBean to Barの工房がここ、ニセコエリアにもありました

ハッピーバレンタインデー!

今日はバレンタインということで、少しチョコレートのお話をしたいと思います。皆さんはBean to Bar=ビーン・トゥー・バーってご存知ですか。Beanはカカオ豆、Barは板チョコを指し、カカオ豆から板チョコになるまでの製造工程を指すのですが、カカオ豆からチョコレートになるための全工程を行うことによって、クオリティの高いチョコレートを作ることができるんです。全行程とは、豆の選別、焙煎、摩砕、調合、成形をすべて管理すること。一言でいうと、「徹底的にこだわった」板チョコを製造することなんです。まったく新しいチョコレート作りのスタイルと言ってもいいでしょう。

もちろん、それだけの全工程を管理するわけですから、温度調節、焙煎の時間や調合率など些細なことで味に変化が出てきます。

数年前からアメリカを中心としたビーン・トゥー・バーの工房が生まれ、ヨーロッパでも大きな人気を生んでいます。このビーン・トゥー・バーに特化したチョコレート専門店はチョコ愛好家の間でも大きな注目を呼んでいるんだそうです。

Nicao Cacao Bean On The Hand

殻のついた、摩砕する前のカカオ豆

そんなこだわりのある作業工程を、試行錯誤しながらも、細々と、情熱をもって取り組んでいる一人の女性がニセコにもいました。ブレイク由子(なおこ)さん。二人の男の子のお母さんでもあるんです。

彼女は、自宅の地下室を工房へとリノベーションし、最小限の機材と、工夫によってこのビーン・トゥー・バーを毎日作っています。独学でその特別なチョコレートの製造過程を学び、商品になるまでに様々なトライ&エラーを繰り返してきました。最小限の原材料(カカオ豆、北海道産含蜜糖)だけで作り上げる板チョコは、ドミニカ共和国のカカオ豆70%のダークチョコレート。たった2つの原材料(バニラビーンズは香り付け)だけで造られる、贅沢な、まじりっけなしのダークチョコレート。たった一人で、細々と手作りしているため、生産量は少ないですが、ひとつ50gの板チョコは、現在倶知安町のスプラウトカフェやひらふのゴリラスーパーマーケット、ワインショップCave de bambouにも並んでいます。

Nicao Chocolate Making

ひとつひとつ、完全に手作りのNicaoチョコレート

金色のアルミに包まれたダークチョコレートは、高級感とおしゃれ感を持ち合わせたブラックに、真っ白い文字が印象的なパッケージングに包まれていて、大人の板チョコといった風合い。キラキラと光る黄金色のアルミをめくると、まるで食品サンプルのように美しく、一切粗のないつやつやとした板チョコが出てきます。聞けばこの「つや感」もまた、しっかりと摩砕し、温度調整をしないと出せないものなんだとか。温度差の激しいニセコエリアでは、一度チョコレートの表面が思い通りのつや感が出なかった場合、すぐに溶かしてやり直しの工程に入るため、自ずと、本には載っていない「自分の勘」が身につくようになるんだそう。

一つの工程に何時間もかけ、出来上がるのに何日もかかるBean to Barチョコレート。大量生産のチョコレートでは味わえない、まさに「純粋」なカカオの味が、一つのバーにしっかりと詰まっている贅沢を、特別な日にひとかけら、しっかりと味わってみてください。少量のカカオを毎日体に取り入れるのは、健康にも良いそうですよ。

今後は、できればこのエリアで採れるものを使ってもう少し種類も増やしていきたいそうです。これからのNicaoに大注目です。

Nicao Chocolate

Nicao - the cacao project -

公式サイトはこちら。 

チョコレートはSprout Cafe (倶知安町)とSkye Niseko(倶知安町山田)、またニセコ町のワインショップ、Cave de Bambouにて販売中

Bean To Bar Nicao At Sprout