倶知安フットパスウォーキングに参加してみた!

フットパスウォーキング初参加してきました!倶知安では今どんな春の草花が見られるのでしょうか。

5月13日、公式には第一回目となるくっちゃんフットパスが行われ、約60人近い人々が午前9時、旭ヶ丘公園に集まりました。お天気は良くとも風が吹くと肌寒い日でした。

今回のフットパスコースは、旭ケ丘公園の自然道。草花や木々を見て、季節の発見をするという趣旨です。人数が多いため、3グループに分かれて出発しました。それぞれにガイドさんが付き、いろいろな植物にまつわるお話などを立ち止まってお話してくれるのでとても学びがありました。耳によくするカタクリの花やヤチブキなど、北国ではよく知られる花も、色や形をじっくりと観察したことがなかったので、良い機会となりました。ヤチブキの黄色は、ニセコ町のニセコ大橋の黄色です。春の花として知られるヤチブキは、長い冬を終え、春を待つ町民の想いが込められた色なんです。確かによく見ると、本当にあの黄色。

Yellow Flower Called Yachibuki At Kutchan Footpath

ヤチブキ

これはタラの芽かな?と思って見ていた枝も、実はハリギリという植物でした。枝に鋭い棘がありました。

アップダウンを繰り返しながら歩いていくと、エゾエンゴサクの群生が。雪解けの林床に咲く、春を代表する美しい紫とブルーの可憐な花です。今回、真っ白いエゾエンゴサクも見つけましたよ。これはアルビノではなく、このエゾエンゴサクの花弁の色は変異が多く、淡い青から紫、赤紫、そして淡いピンクや白など多様な色合いを見せてくれるのが特徴なんだそうです。こんな風に群生だとまさに「絵に描いたような」美しさでした。余談ですが、このエゾエンゴサクには花言葉がなかったそうです。「妖精たちの秘密の舞踏会」というおもしろい花言葉がつけられたのは2008年のことだそう。本当に妖精が舞っているような、そんな可憐な花です。(純白のエゾエンゴサク3枚目↓)

まだ野山には山菜も顔を出していました。代表的な「笹の子」は、子供たちも摘みやすかったようです。「ねえ、これはどうやって食べるんですか?」や、「調理の仕方は?」など、積極的にガイドさんに聞いていました。私もちゃっかり何本か持ち帰り、下茹でをし、皮をむき、お味噌汁に入れてみましたが、まだ大きく成長していないものは先は固く、ある程度の長さのあるものは食感もよく、大変美味しかったです。(下茹での写真あり)

そしてまだまだあります。タチツボスミレやカタクリの花、そしてツルアズサに北こぶし。行きの自然道では見かけなかったけれど、違う山道を下っておりた時にだけ、見つけたサンカヨウ。大きな葉っぱの上にちょこんと乗ったように咲く白い花です。普段は見かけてもなんとも思わない野花ですが、他で見かけなかった花を一本だけ見つけたときには、ほ~っと感心してしまうものです。

White Rare Flower Called Sankayou Kutchan Footpath

帰り道で咲いていたサンカヨウ

花に群がる体の大きな丸いハチは、オオマルハナバチといい、その大きな体から、避けてしまいがちですが、ミツバチなどに比べてもおとなしく、受粉にとても役立っているハチなんですって。「おデブちゃんバチ」と親しみを込めてじっくり観察し、「かわいい~」と言っている子供たちもいました。のんびりと歩いていたカタツムリ。落ちているクルミ、きれいに半分に割れていればエゾリスが食べたものであり、かじったあとがあればネズミなんだそう。色んな落とし物からも、そういった近辺の生物まで想像できるのは、決して一人ではできないことだと思います。

フットパスウォーキングは、2時間半くらいかけて散策し、普段通り過ぎてしまう些細な事を、ひとつひとつ拾っていく、学びの時間でした。気になったことはなんでもガイドさんが答えてくれ、動植物から昆虫、地形や歴史に至るまで、結果的にはすべてがつながって在るということを教えてくれる貴重な時間でした。

程よく運動もできて、発見もある、子供も大人も楽しめるフットパス、季節が変れば植物や動物も変わる。ぜひ、秋も開催されるなら参加してみたいと思います。また、山麓エリアでは、別町村がフットパスを開催しています。近いところだとニセコ町のフットパスウォークが5月20日(土)に開催されるようですよ。珍しいイトウの採卵会にも立ち会えるんだとか!?皆さんも清々しい春のウォーキング、参加されてみてはいかがでしょうか。