ニッポンだからこそ?無人野菜販売の魅力

日本の治安の良さを象徴する存在と言っても過言ではない、信頼関係で成り立つ無人野菜販売所。

外国人が、初めて日本に来た時に、口をそろえて言う日本の治安の良さ。また様々な自動販売機にも驚かれるようですが、この「無人販売」にもびっくりし、感動すらされる方もいらっしゃるんだとか。

大都会にはあまり見られないので、大都市に住む子供達も、この無人販売の存在を知らないかもしれません。少し前までは、夕方になるとお豆腐屋がさんがプーパー、と音を鳴らし、焼き芋屋さんがや〜きいも〜、と軽トラでゆっくり走り、竿屋さんがさおだけ〜、と売り歩いている時代もありましたが、最近ではそんな光景も目にすることはすっかり少なくなってきました。その話はさておき、無人販売所。畑が多いのどかな場所ほど見ることも多いため、ここ、倶知安ニセコエリアでも頻繁に目にすることがある光景の一つです。そうです、ニセコエリアといっても、こんなに和む営みも残されています。

Honesty Produce Truck Low Res 2

生産者さんたちは忙しく、店番をすることができなかったり、高齢者の方には厳しかったり、人を雇うと人件費がかかったりと様々な理由や背景があると思われますが、置いてあるお野菜はどれもとれたての新鮮なものが多く、大きさや形によって市場に出せないというだけの規格外のものも多く、中身は市場に出るものと何一つ変わらないのです。

収穫が多すぎて、市場に出しても料金を安く設定される場合なんかにも、こういった無人販売所で売られていたりします。

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無人販売所は農家さんの家に近いところや、畑に近い場所に出ていることも多いですが、道の脇にひっそり佇んでいることもあります。写真のような軽トラでの出店もあれば、簡易的に作られたテント下で売られていることもあり、道外から旅行で来られた方たちには、ドライブの楽しみの一つかもしれません。

誰も見ていなくて、お金や商品が盗まれることはないの?とよく外国人も不思議に思うそうです。農家さんによると、心ない人もいるのは事実なんだとか。車通りの多い場所のお店は、その率も低いようですが、人通りのない場所ではほとんど持って行かれたり、100円なのに1円しか入れない人もいるそうです。それでも、そういったトラブルもわかりながらもお野菜をおいてくれている農家さんがほとんどです。ちゃんと、お金を支払っていってくれる人も多いからです。

こういった無人販売所は、売る側も、買う側も、他人同士とはいえ信頼関係がないと成り立たない商売です。「どうぞ。」「ありがとう。」の気持ちと、「お天とさんが見ているよ」人が見ていても、見ていなくても善い行いをしましょう、という国民性を象徴している光景かもしれませんね。

外国人から見た英語版記事も読んでみてください。